この記事は全3回シリーズの第一回です。
子育てをしていると、ふと思う瞬間があります。
「あの子、成績がいいな」
「あの家、仲良さそうだな」
「あのお母さん、余裕があっていいな」
そんなとき、心のどこかがチクッとする。
「うちは…」
——そう思ったこと、ありませんか?
少し、哲学的な話をさせてください。
この世界には、ひとつの法則があります。
コインに表だけ、というものは存在しない。
表があれば、必ず裏がある。
陽があれば、必ず陰がある。
「表だけください」とコインを差し出しても、 裏は必ずついてくる。
これは、子育てにも当てはまります。
成績優秀な子どもには、 外から見えないプレッシャーがあります。
「また1番を取らなければ」
「期待を裏切ってはいけない」
「失敗できない」
常にそのプレッシャーと戦いながら、 笑顔でいる。
その裏側を、私たちは見ていない。
運動ができる子には、 気づかないうちに向けられる嫉妬があります。
「あいつばかりレギュラーで」
「どうせ才能があるから」
本人は何もしていないのに、 ただ頑張っているだけなのに、
その頑張りが標的になることがある。
仲良さそうな家族にも、 見えないところで積み重なった努力があります。
喧嘩して、話し合って、泣いて、笑って——
その全部があって、今の仲良さがある。
外から見える「表」は、その家族の一部にすぎません。
ユング心理学に「シャドウ(影)」という概念があります。
光が強ければ強いほど、影は濃くなる。
輝いて見えるものの裏には、 必ずそれと同じ重さの「影」がある。
他の子や家族の表だけを見て羨ましがるのは——
コインの表だけを欲しがることと、 同じことかもしれません。
次回は、「うちにあるものに目を向ける」という話をします。
