※この記事は全3回シリーズの第1回です。
突然ですが、お子さんのおままごとを、じっくり見たことはありますか?
「かわいいな」と思いながら見ていたら、ちょっとドキッとする場面に出くわすことがあります。
今日は、そんな話をします。
「おままごとをすると、お家の中が丸見え」
娘が幼稚園に通っていた頃、先生からこんな言葉を聞きました。
「おままごとをすると、お家の中が丸見えなんですよ(笑)」
最初は笑い話のように聞いていました。
でも、よく考えると笑えない💦
おままごとは、子どもが「見てきたもの」を再現するゲームです。
ママ役の子どもは、自分のお母さんがしていることを、そのままやってみる。
つまり——
子どものおままごとは、その家のお母さんの「再現ドラマ」なのです。
三浦綾子の小説に出てきた、衝撃のシーン
三浦綾子の小説に、子どものおままごとのシーンがあります。
女の子(ママ役)が、寝ている男の子(パパ役)の布団をバッと剥がしました。
「いつまで寝てるの!起きなさい!」
すると男の子が、きょとんとしてこう言いました。
「なんでそんなに怒ってるの?うちのママはね、起こしてごめんねってキスして起こしてくれるよ」
……この場面を読んだとき、私は思わず手が止まりました。
布団を剥がして怒鳴るママ。
キスして「ごめんね」と起こすママ。
どちらも、その家の「朝の日常」をそのまま映しています。
子どもは見ています。全部、見ています。
私自身は、どうだったか
この話を読んで、ドキッとしたお母さんも多いのではないでしょうか(笑)。
実は私、独身時代に三浦綾子の小説でこのシーンを読んでいました。
だから結婚してから、心に誓ったことが一つあります。
「朝、起こすときだけは優しくしよう」
……起こすときだけ、です(笑)。
他のことは、まあ、いろいろありましたが、起こすときだけは「ごめんね、もう朝だよ」と穏やかに声をかけることを、なんとか続けました。
もし娘がおままごとで「私」を再現していたとしたら——
起こすシーンだけは、きっとやさしいお母さんが映っていたはずです。
他のシーンは、怖くて聞けませんが😓
子どもは「見ること」で学ぶ
アドラー心理学では、「子どもは親の背中を見て育つ」という考え方があります。
言葉で教えることより、親の姿を見ることの方が、子どもの心により深く刻まれる。
おままごとは、その証拠です。
「こうしなさい」と教えた言葉より、毎日の何気ない言動の方が、子どもの中にしっかりと残っている。
子どもは、親の言葉を聞いているのではなく、親の姿を見ている。
次回は、その「親の姿」の中でも特に影響力が大きい「口癖」についてお話しします。

