6人の子どもを育ててきた経験から、子育ての記録についてお伝えします。
「ねずみ」を「ねみじゅ」と言っていたとか、「開けて」を「あたけ」と言っていたとか——
「あったあった!」と思い出せた方、あなたはラッキーです。
ほとんどのお母さんは——
「……なんか可愛いこと言ってたような気がするけど、思い出せない😭」
そうなんです。日常の小さな出来事は、驚くほどの速さで消えていきます。
体操の先生が、不審者だった件
わが家に、こんな記録が残っています。
息子が幼稚園の頃、防災訓練がありました。
先生から「不審者が来たら逃げましょう」と教わったらしいのですが——
息子が家に帰ってきてこう言ったんです。
「ねえ、今日ね、不審者が来たんだよ。体操の先生だった」
……体操の先生、無実です(笑)。
どうやら「役を演じた先生=不審者本人」と思い込んでいたようで。その日から少しの間、体操の先生への信頼が揺らいでいたかもしれません😅
運動会の作文に、運動会が1ミリも出てこない件
もうひとつ、1年生の運動会の作文。
「うんどうかいの たのしいおもいで」というタイトルなのに——
書いてある内容は、お弁当の詳しい説明。
から揚げとウインナーと卵焼き……入っていた全てのおかずについて。
おにぎりの中身はたらこが一番美味しかったとか。
デザートにはいつも見かけないメロンが入ってたとか……。
運動会、1ミリも出てきません(笑)。
かけっこは?玉入れは?組体操は?——全部吹っ飛んで、頭の中はお弁当でいっぱいだったようです。
これが、宝物になる
子どもが大きくなってから「ねえ、知ってる?幼稚園の頃、体操の先生が不審者だと思ってたんだよ」と話すと——
「えーーー!まじ?恥ずかしい!」と言いながら、ケラケラ笑ってくれる。
その瞬間が、何物にも代えられない。
そして面白いことに、子どもが成人した今でも、幼かった頃の話をすると目をキラキラさせて聞いてくれます。
「私ってそんなだったんだ」「覚えてくれてたの?」——その顔が、また宝物になる。
ユング心理学では「子どもは覚えていなくても、『お母さんが覚えていてくれた』という事実が、深いところで『自分は大切にされていた』という感覚になる」と言われています。
記録することは、子どもへの愛情の積み立てでもあります。
「赤ちゃんの頃の話」が魔法になる
記録の力は、笑い話だけではありません。
下の子が生まれた途端、上の子が赤ちゃん返りをした——そんな経験はありませんか?
「やっと手が離れてきたと思ったのに……」と頭を抱えたお母さん、多いはずです。
そんな時に効く「魔法の言葉」があります。
それが——「上の子が赤ちゃんだった頃の話」です。
下の子を抱っこしながら、こう言うんです。
「〇〇もね、このくらいの時に前歯が生えてきてね。とっっっても可愛かったんだよ」
「生まれてちょうど8ヶ月の日に、初めてハイハイしてね。パパが帰ってきたら教えてあげようって、ふたりでずっと待ってたんだよ」
これ、不思議なんですが——「赤ちゃん返り」が、スーッとなくなっていくんです。
上の子の表情がみるみる変わります。
「私も?」「僕も?」と目をキラキラさせながら聞いてくる。
アドラー心理学の「所属感」——「自分もこの家族の一員だ」という感覚が確認できることで、子どもの心の不安が溶けていくのです。
この魔法を使うために必要なのが——「記録」です。
「8ヶ月でハイハイした」という事実、メモしておかないと絶対に忘れます。
今日書いた一行が、3年後、5年後に「魔法の言葉」として使える。
「記録してよかった」と思う瞬間は、書いたときではなく、使ったときに来ます。
続けるコツは「完璧を目指さないこと」
「記録しよう」と思っても続かない——その理由は、ハードルが高すぎるからです。
「今日あったこと」
「子どもの成長」
「感じたこと」——きちんと書こうとすると、疲れた夜には絶対に開けません😅
だからハードルを限界まで下げるのがコツです。
ズボラ記録術① スマホのメモアプリに一言だけ
「今日、〇〇が”さかな”を”たかな”と言った」
それだけでいい。日付さえ入れておけば完璧です。
0と1は大違いです。何も残らないより、一言でも残す方が、何十倍も価値があります。
ズボラ記録術② 写真に一言コメントをつける
写真を撮ったついでに「この日、初めてお箸で食べた。こぼしまくり」とひとこと添えるだけ。
3年後に見返したとき、コメントがあるとないとでは思い出の解像度がまったく違います。
ズボラ記録術③ 子どもの発言を、旦那さんや実母にその場でLINEで送る
「今日〇〇がこんなこと言ったよ(笑)」と送るだけ。
その履歴が、そのまま育児日記になります。しかも共有できて一石二鳥。
LINEは意外と優秀な育児日記ツールです😊
育児日記の書き方や続けるコツについて、こちらも参考にしてみてください👇
→ たまひよ「育児日記の選び方・書き方が続くコツ」(ベネッセ監修)
「続かなくてもいい」と最初から決めてしまう
ここで大切な考え方をひとつ。
「毎日続けなくていい」と最初から決めてしまう。
月に3回でもいい。思い出したときだけでもいい。
月3回×12ヶ月=年間36個のエピソード。
10年で360個。それだけあれば、立派な宝物になります😊
7つの習慣の「終わりを思い描くことから始める」——10年後、子どもと一緒にこの記録を見て笑っている場面を想像してください。
その笑顔のために、今日スマホに一行打ち込む。それだけでいいんです。
大きな出来事より、小さな笑える記録の方が輝く
運動会の記念写真より、「運動会の作文なのにお弁当のことしか書いていない」というエピソードの方が、何十年後も笑えます。
入学式の写真より、「体操の先生を不審者だと思っていた」という話の方が、家族の会話のネタになります。
大きな出来事より、小さな笑える記録の方が、何倍も輝く。
立派なアルバムじゃなくていい。毎日書かなくていい。きれいな文章じゃなくていい。
「今日、面白いこと言ってた」「今日、こんなことができた」
その一言が積み重なって——笑える家族の歴史になり、子どもの自己肯定感になり、きょうだいの絆になっていく。
お母さんの記録は、家族にとっての「生きた歴史書」です。
この記事のまとめ
- 日常の小さな出来事は、驚くほどの速さで消えていく——記録しておかないと必ず忘れる
- 「体操の先生が不審者」「運動会作文がお弁当の話」——小さな笑える記録が何十年後も家族をつなぐ
- 「赤ちゃんの頃の話」は上の子の赤ちゃん返りに効く魔法になる——記録があってこそ使える
- 続けるコツは完璧を目指さないこと——一言メモ・写真コメント・LINEで十分
- 月3回でいい——10年で360個のエピソードが宝物になる
- 記録することは子どもへの愛情の積み立て
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