この記事は全3回シリーズの第3回です。
さて今日は、記録を「使う」話をします。
下の子が生まれたとき、上の子が赤ちゃん返りをして困った——そんな経験はありませんか?
「やっと手が離れてきたと思ったら、また赤ちゃんみたいになって……」と頭を抱えたお母さん、多いはずです😅。
赤ちゃん返りの正体
突然現れた謎の生き物(赤ちゃん)にお母さんを取られた上の子は、内心こう思っています。
「私(僕)のことも、ちゃんと見てる?」
この不安が、赤ちゃん返りの正体です。
「お兄ちゃんでしょ」
「お姉ちゃんなんだから」
——この言葉、気持ちはわかりますが、上の子の不安には全く効きません。
むしろ逆効果になることも。
では、何が効くのか。
「あなたの赤ちゃんの頃の話」という魔法
下の子を抱っこしながら、こう言うんです。
「〇〇もね、このくらいの時に前歯が生えてきてね。とっっっても可愛かったんだよ。パパなんか写真撮りまくってたもんね(笑)」
「生まれてちょうど8ヶ月の日に、初めてハイハイしてね。パパが会社から帰ってきたら教えてあげようって、ふたりでずっと待ってたんだよ」
これ、不思議なんですが——「赤ちゃん返り」が、スーッとなくなっていくんです。
上の子の表情が、みるみる変わります。
「私も?」「僕も?」と目をキラキラさせながら聞いてくる。
「もっと教えて」と言ってくる。
なぜ効くのか
ポジティブ心理学より
「承認欲求の充足」——「私も、同じように大切にされていた」という事実を知ることで、子どもの心の不安が溶けていく。
アドラー心理学より
「所属感」——「自分もこの家族の一員だ」という感覚が、しっかり確認できる。
赤ちゃんにお母さんを取られたのではなく、自分もかつてその場所にいたんだ——その安心感が、赤ちゃん返りを必要としなくさせるのです。
難しいことは何もしていません。
ただ「あなたの赤ちゃんの頃の話」をしてあげるだけ。それが魔法になる。
子育てって、シンプルなところに答えがあるんだなと、何度も思わされてきました😊
この魔法を使うために必要なもの
そう——「記録」です。
「8ヶ月でハイハイした」という事実、メモしておかないと絶対に忘れます。
前歯が生えてきた日、
初めて笑った日、
初めて「まんま」と言った日
——そのひとことメモが、数年後に上の子の心を守る魔法になる。
今日書いた一行が、3年後、5年後に「魔法の言葉」として使える。
記録ってそういうものだと思っています。
「記録してよかった」と思う瞬間は、書いたときではなく、使ったときに来ます。
だから書いているときは「こんなメモ、意味あるのかな」と思っていても、続けてほしいのです。
「小さな記録」が、家族の歴史になる
立派なアルバムじゃなくていい。
毎日書かなくていい。
きれいな文章じゃなくていい。
「今日、面白いこと言ってた」
「今日、こんなことができた」
その一言が積み重なって——笑える家族の歴史になり、子どもの自己肯定感になり、きょうだいの絆になっていく。
お母さんの記録は、家族にとっての「生きた歴史書」です。
今日から、スマホのメモアプリを開いてください。
そして今日あった、子どもの面白い一言をひとつだけ書いてください。
それだけでいい。
未来のあなたが、きっと「書いておいてよかった」と思うはずです😊
仕組みで子育てをラクに——次回も一緒に考えていきましょう。

