フランスの作家モーパッサンの小説「女の一生」に、こんな言葉があります。
「人の一生は、人が思っているほど良くもないし、悪くもない」 ——モーパッサン「女の一生」より
子育てをしていると、この言葉がじわじわと身に染みてきます。
「良くもないし、悪くもない」——最初に読んだとき、なんだか拍子抜けしました。
もっと希望のある言葉を期待していたのに、と。
でも子育てを続けていくうちに、この言葉の深さがわかってきました。
よその子が気になるのは、愛情の証
「あの子は成績がいいのに、うちの子は……」
「あのお母さんの子は習い事でも活躍しているのに」——
子育て中、そんな気持ちになったことはありませんか💦💦
参観日に他の子の発表を聞いて「うちの子よりも、ずっとできる……」とため息をついたり、SNSで「子どもが〇〇賞を受賞しました!」という投稿を見てそっと画面を閉じたり。
でも、少し立ち止まって考えてみてください。
その「比べてしまう気持ち」——それは、あなたが我が子を真剣に考えているからこそ生まれる感情です。
どうでもいい子のことは、比べようとも思わない。
よその子が気になってしまうのは、それだけ我が子を大切に思っているから。
その愛情は本物です。
「良さ」は一部にすぎない
優秀な子を持つお母さんにも、あなたには見えない悩みがあるかもしれない。
成績優秀でも、友達関係で苦しんでいるかもしれない。
習い事で活躍していても、家では毎晩泣いているかもしれない。
外から見える「良さ」は、その子の一部にすぎません。
SNSやママ友の話に出てくる「よその子」は、いつもハイライト集です。
運動会で一位になった話、受験に合格した話——
誰も「今朝、子どもに怒鳴ってしまった話」はSNSに投稿しません😅
人生も、子育ても、一部を切り取って判断できるほど単純ではないのです。
モーパッサンの言葉を借りれば——
「よその子の育ちも、人が思っているほど良くもないし、悪くもない」
そういうことなのかもしれません。
比べる視点を、少しだけ変える
アドラー心理学より
他者との比較は、劣等感を生むだけでなく、目の前の子どもの本質を見えなくさせる。
大切なのは「昨日のその子より今日のその子」という視点。
「よその子と比べる」から「昨日のうちの子と比べる」へ。
たったこれだけの視点の移動が、子育てを驚くほど変えてくれます。
昨日はぐずっていたのに、今日は自分で靴を履けた。
先週はニンジンを嫌がっていたのに、今日は少しだけ食べることができた…。
そういう「うちの子の成長」は、よその子と比べているときには絶対に見えません。
視線が外に向いているから。
でも視線を我が子に戻したとき、今まで見えていなかった「その子らしさ」がじわじわと見えてきます。
向ける先を変えるだけでいい
よその子が気になる気持ちは、なくさなくていいんです。
「比べてしまう自分はダメだ」と自分を責める必要もありません。
それは愛情の裏返しなのだから。
ただ、その愛情を向ける先を少し変えるだけ。
「あの子と比べてうちの子は……」から、「昨日と比べて今日のうちの子は……」へ。
その小さな視点の変化が、子育てを驚くほどラクにしてくれます😊
【この記事のまとめ】
よその子と比べてしまうのは、
我が子に幸せになってほしいから。
それだけ真剣に考えているからです。
でも、比べる基準を
「よその子」から「昨日のうちの子」に
変えてみてください。
昨日より少し成長している。
昨日より少し笑顔が増えた。
昨日より少し自分でできるようになった。
そこに気づけた瞬間、
「人生、そんなに悪くない」
と思えるようになります。

