幼稚園のお迎えに行くと、そこはもう一つの戦場でした。
園庭に広がる、お母さんたちの輪、輪、輪…。
6人の子どもを育てた私ですが、上の3人が通った幼稚園は、お母さん同士の関係が非常に——濃かった。
園バスもない、徒歩通園。
毎日お迎えに行くたびに、コミュニティの洗礼を受け続けました。
息子の言い分「だって仮面ライダーが待ってる」
その幼稚園は14時にお迎え。
終わったらみんな園庭でそのまま夕方まで遊ぶのが、暗黙のルールでした。
ところがうちの息子は、毎回お迎えに行くたびに言うのです。
「お母さん、早く帰ろう」
友達がいないわけじゃない。
幼稚園で何かあったわけでもない。
ただ——家で仮面ライダーのDVDが待っているから。
それだけです。
新米ママだった私は正直、焦りました。
「みんなまだ遊んでるのに、うちだけ帰るの目立つかな」
「なんか感じ悪く思われないかな」
でも息子は、「どうしても帰りたい」ので、毎日早々と園庭をあとにしていました。
「この幼稚園のこと、嫌いなの?」
ある日のことです。
顔見知りのお母さんたちに、さらっとこう言われました。
「○○くんって、この幼稚園のこと嫌いなの?」
——え?
思わず聞き返しました。
「いつも早く帰っちゃうから、そうなのかなって思って」
そんな風に見えていたのか。
私は正直、驚きました。と同時に、少し可笑しくなりました。
息子が早く帰りたい理由は「幼稚園が嫌いだから」じゃなくて、「仮面ライダーが見たいから」。
全然違います😅💦
「人に何を思われても、子どもの気持ちが優先」と決めた日
この一言をきっかけに、私は腹をくくりました。
人は好き勝手に思う。それは止められない。
息子の「帰りたい」という気持ちを押さえつけてまで、周りに合わせる理由が私にはありませんでした。
アドラー心理学に「課題の分離」という考え方があります。
「他人が何を思うか」は他人の課題。「自分がどう行動するか」は自分の課題。
この2つを混ぜないことが、心の安定につながります。
私にとって大切なことは、他人の評価ではなく、「自分はどう行動したいか」ということ。
そう決めてからは、毎日堂々と早帰りしました。
「お先に失礼しまーす!」と笑顔で。
堂々としていたら、何も起きなかった
面白いことに——その後、人間関係が特におかしくなることはありませんでした。
人は意外と、堂々としている人には何も言えないものです。
おどおどしていると「あの人、どうしたんだろう」と気になる。
でも堂々としていると「そういう人なんだな」で終わる。
これもアドラーの言葉を借りれば「承認欲求を手放す」ということかもしれません。
全員に好かれようとしなくていい。
全員に理解してもらわなくていい。
自分の軸さえ持っていれば、人間関係は意外とシンプルです。
幼稚園選びは「お母さんの体力」も考えて
ちなみにこの幼稚園、なかなか大変だったので、下の子たちは別の幼稚園に変えました。
園バスあり、お迎え後は解散、のびのび系の幼稚園です(一番下の子は、保育園にしました)。
これが大正解でした。
6人育てて思うのは、幼稚園選びはお母さんの「無理のなさ」も立派な基準だということです。
子どもに合った園を選ぶのはもちろん大切。
でもお母さんが毎日消耗するような環境は、長い目で見て誰にとっても良くありません。
この記事のまとめ
- 子どもの「帰りたい」には、ちゃんと理由がある(仮面ライダーとか😆)
- 人は勝手に解釈する。それは止められない
- アドラー心理学「課題の分離」——他人の評価は他人の課題
- 堂々としていると、意外と何も起きない
- 幼稚園選びは子どもだけでなく、お母さんの負担も基準にしていい
