赤ちゃんや子供が扁桃腺肥大に。知っておくべき症状と対策

扁桃腺肥大とは、扁桃腺が大きく腫れ上がった状態で、開口した時に肉眼的にも容易に分かるものから、医師の診察時に分かるもの等、大きさと範囲によって見え方・症状が異なってきます。

共通して言える事は、風邪による“急性上気道炎”と呼ばれるものに入るのが多く、中には睡眠や食事に関して支障を伴う時もあり、日常生活に影響を及ぼします。

そこでここでは赤ちゃんや子供にも起こる扁桃腺肥大で気をつけるべきこととその対策について説明していきます。

扁桃腺肥大による随伴症状

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赤ちゃんや子供で風邪をひいた時に、扁桃腺が腫れて喉が赤くて痛む以外に、

  • 哺乳量(母乳・ミルク)
  • 離乳食の摂取量低下
  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 鼻づまり

等を伴います。また、飲み込む際に痛みを感じたり、飲み込みにくくなったりします。

このような場合は、各症状に合わせた援助の他に、離乳食の場合は各段階の柔らかさよりもより柔らかく食材を煮たり、細かく切ったりして食事形態を変えて摂取量が少しでも多く摂れるよう工夫します。

好みの食事メニューを出したり、喉越しが良いうどんやヨーグルト、プリン、ゼリー等を与えたりするのもお勧めです。

母乳・ミルク中心(この時期には、あまり扁桃腺肥大罹患しない事が多いです)の赤ちゃんには、医師から処方された薬を確実に飲ませて、早く回復するのを促します。

薬の内服に当たって注意する事は、母乳・ミルクの最中(飲んでいる途中に薬を与える)に薬を飲ませない事です。なぜなら、後々から母乳・ミルクを飲まなくなる可能性が高くなります。

赤ちゃんは、嫌な事・辛い事もちゃんと覚えています。

大好きな母乳・ミルク時間に、途中で薬を与えられると“もしかして薬がくるかも”と警戒し、満足に飲まなくなってしまいます。

薬を先に飲んでから、母乳・ミルクをゆっくり与えると、次回に薬を飲む時もスムーズに飲んでくれます。(母乳・ミルク後に内服すると、満腹や睡眠によって内服できなくなるので、必ず先に内服させます)

併発で日常生活に困る症状「睡眠時無呼吸症候群」

扁桃腺肥大で最も困るものは、“睡眠時無呼吸症候群”です。横に寝て舌根が沈下した状態に加えて、大きく腫れ上がった扁桃腺がくっついてしまい、喉を塞いでしまいます。この為、いびき、無呼吸を引き起こします。

赤ちゃんは、無意識のままにいびきや無呼吸となってしまいます。また、口を開けて寝る事も多くなり、口腔内の乾燥と細菌・ウイルスが侵入しやすい状況を作ってしまいます。

いびきは音で明確に判断でき、外見的にも分かる症状です。いびきが生じたら、鼻や喉を確認して小児科又は耳鼻科の診察をお勧めします。

赤ちゃんは、基本的に鼻呼吸で大きないびきを生じる事はありません。これを念頭に覚えておくと、症状の早期発見に繋がり、病態の進行を抑制する事ができます。

同時に、固形物の通過障害が生じやすくなる為、食事が細い事態になってしまします。

全く離乳食が食べられないのは困るので、乳幼児規程のゼリーや野菜ジュース、より柔らかく・細かい形状の離乳食にして脱水や栄養バランスが足りない・偏らないように工夫する必要があります。

扁桃腺肥大による苦痛

扁桃腺肥大によって、様々な随伴症状を伴い苦痛も伴っています。

呼吸に関する不安や恐怖は図り知れないものである為、可能な限り側にいて優しく声をかけ励ましたり、安らぐ・落ち着く音楽を流したりするのも効果的です。

また、扁桃腺肥大によって首・胸元辺りにも痛みを伴っています。

優しく撫でてあげたり、トントンしてあげたりすると心強く安心します。その安心感から、うとうと眠れる赤ちゃんもいて、休息や睡眠は症状悪化を防ぎ、回復力を促して完治が早まります。

また可能な限り、赤ちゃんと一緒に添い寝する・横になる等して、お母さんの休息も促すと看病や家事の面でも効率が良くなると思います。

赤ちゃんをしっかり看病するには、お母さんが元気で丈夫でないといけません。

その他にも、赤ちゃんから見ても側にいる気配・雰囲気を出すことで、赤ちゃんがより安心感が増して相乗効果です。

完全母乳育児のお母さんにとっては、休息で母乳分泌を促進する効果もあるので、大切な要素でもあります。

口蓋扁桃摘出術の適応

  1. 手術が必要となるのは、1年に4回以上、習慣的に扁桃炎を繰り返す時
  2. 睡眠時無呼吸症候群が生じている時
  3. 急性扁桃炎から、“扁桃腺周囲膿瘍”が発症した時
  4. 扁桃が病巣となり、掌蹠膿皮症やIgA腎症、胸肋鎖骨過形成症等の併発を伴っている時

以上の症状・病態を伴っており。医師から上記の診断を受け場合は、成人と同じ免疫をもつ4才以上になってから、手術をする場合があります。

症状とその重さによっては、4才以下で手術適応となる場合もあります。

いずれにしても小児科、又は耳鼻科の医師の診察を受けて治療を守り(耳鼻科がメインの診療科になる時も多い)、日常生活においては風邪等に罹患しないよう気をつける必要があります。

扁桃腺肥大をしたら?対策は?

赤ちゃんが扁桃腺肥大を生じると、

「風邪をひくと必ず扁桃腺肥大して辛くなる」

「今後もずっと扁桃腺肥大を伴うのではないか」

等と心配をされている方も多いと思います。

赤ちゃんからも発症しますが、7~8才で増殖のピークを達した以後は、萎縮していくのが一般的です。

この為、「子どもの頃は風邪ひくと扁桃腺が腫れて、高熱で大変だったけど大人になったら大丈夫」という方も多くいます。

しかし、一方で

「大人になって慢性化した扁桃腺肥大が更に大きくなった」

「膿瘍も伴うようになった」

という理由から、大人でも扁桃腺摘出手術を受ける方もいます。

どちらにしても、個体差が大きく扁桃腺の肥大と程度、扁桃腺周囲膿瘍の有無、食事・睡眠への支障・問題によって左右されます

罹患者が女性の場合は、将来の妊娠を考慮して耳鼻科医師があえて手術した方が良いと勧める医師もいます。

医師の説明を納得いくまで十分によく聴き、治療の選択を選び、日常生活が安心して過ごせるにしていただきたいと思います。

扁桃腺のまとめ

扁桃腺は、扁桃腺の奥にある喉や気管、気管支、肺へと繋がる手前の部分でもあり、病原が侵入して増殖するのを抑える働きもしています。

その結果として、扁桃腺肥大する形になってしまいますが、そのお蔭で肺炎や気管支炎を患わないで済む事も多々あります。

医師が処方する薬は抗生物質も含みますが、その抗生物質で症状の緩和・回復が可能です。

確実な内服と、罹患・再発を予防するケアが大切になってきます。

身近にいるお母さんをはじめ、家族のちょっとした工夫と、その継続で扁桃腺肥大の発症を予防する事ができます。

家族全員が徹底して

  • 手洗い・うがい
  • 外出時はマスク着用
  • 空気清浄機の使用
  • 適度な換気・湿度を保つ
  • 罹患時は速やかに受診し治療する

等、日常生活の面でも環境を整えている事も大切なケアで、赤ちゃんを守る事に繋がっています。

赤ちゃんの口腔内を清潔に保つには、うがいする事が難しい為、可能な範囲で濡らしたガーゼで口腔内を拭く事で、ばい菌増殖が抑えられ効果的です。

赤ちゃんを守って、可能な限り扁桃腺肥大から回避できたら、安心できて嬉しい限りですよね。

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