恐らく多くの母親は初めての子供を出産し、幸せな気持ちに包まれていた入院期間を過ごしていた人と人もいるでしょう。それが帰宅していざ育児をしてみると思った以上に大変だったなんてことはありませんか?
赤ちゃんがなぜ泣いているのかわからないし、おっぱいは足りているのか、ミルクはどれくらい作ればいいのかこんなに吐いて大丈夫なのかなど、こんな悩みをもった母親は少なくないでしょう。
まだ自分自身の体が回復しきっていないことに加え、手のかかる新生児の育児はとても大変です。その大変さから心の調子を崩してしまう、母親のうつ病が実は増えています。
あなたは大丈夫ですか?母親として自信をなくしてしまう、そんな気持ちになったことはありませんか?今回はそんなうつ病になってしまう母親の原因と産後うつ病について書いていこうと思います。一人で決して悩まないでください。
記事の目次
うつとはどんな状態?誰でもなるもの?
うつ病というと精神的に弱い人がなるものというイメージを持つ人は少なくないでしょう。でも、実は違います。
うつ病というのは言わば心の風邪のようなもので、どんな人でもなる可能性があります。強いストレスにさらされ続けると心がそれに耐え切れなくなってしまうのです。
うつの症状としては以下のようなものがあります。
・気分が沈む
・昔好きだったことにも興味がわかなくなった
・楽しいと思えない
・食欲がなく、体重が減る
・よく寝れない、頻繁に目が覚める、早朝に目覚める
・ちょっとしたことにイライラしてしまう
・何をするのも億劫
・常に疲労感がある
・気力がわかない、集中できない
・自分に自身がない、自分を責めてしまう
・常に不安感がある
こういった症状のいくつかに当てはまりそれが続いている場合には、うつ病になってしまっている可能性があります。
最近の母親に増えるうつ病。それはどんなうつ病?
産後すぐからの母親に増えるうつ病は産後うつ病のことが多いです。産後うつ病は基本的に一般のうつ病と同じですが、新米ママは母親になったばかりです。
環境・体の変化も著しく、一般のうつを発症する状態とはまた少し異なります。その産後うつについて、少しお話したいと思います。
産後うつ病とはなに?いわゆるうつ病とは別もの?
産後うつ病は当然昔からあったものですが、その言葉や概念、が広く知れ渡り身近なことになったのは最近になってからです。
実に産後の母親の10〜15%が産後うつ病になっているというデータがあります。10人に1人強なので決して少なくはありませんね。
産後うつ病も基本的には一般的なうつ病と同じです。ただ、産後の母親は体や心、生活環境がこれまでとは一気に変わってしまうために簡単にうつ病に陥りやすい要素を持っています。
産後のうつ病の理由
まず大きな原因となりうるのが「体内の急激なホルモン状態の変化」です。妊娠して赤ちゃんを体内で育てる、それがまず大きな変化の一歩です。
週数が進むと母乳を産生して出産後の授乳に備えるようになります。そして実際に出産をすると、今後は一気に元の状態に戻そうと、体内のホルモンバランスは大きく変化していきます。
臨月にはあれほど大きく広がった子宮も、産後1ケ月程度で元のサイズに戻ります。このように妊娠出産を経た母親のホルモン状態の変化はまさに、ジェットコースターのようにとても大変な変化です。
当然体内の変化だけではありません。生活面でも当然大きく変わります。産後でいつも以上に疲れた体、を休める間もなく育児が始まります。
特に新生児の育児はとても大変です。入院しているときまでは寝てばかりだったのに、退院したころから良く泣くようになったり、1ヶ月が近づくにつれてどんどんうるさくなってきます。もう少し楽かなと思っていた母親は少なくないのではないでしょうか。私もそんな1人です。
3時間おきの授乳といっても、その前後のおむつ替えやゲップ、ミルクつくりや母乳のマッサージなど、実際に体を休めることができるのは1〜2時間程度です。
その間も沐浴の準備をしたり、上の子がいれば上の子の御世話や家事をしたしないといけません。休む暇はありありません。
ホルモンバランスが崩れて変化を起こしている時期が育児も一番大変でした。里帰り出産をしていた私でも大変でしたから、自宅で1人で頑張っているお母さんはもっと大変だと思います。
こういう、疲労やストレスが産後うつ病へとお母さんを追いやる一因になります。
マタニティブルースと産後うつ病は同じ?
マタニティブルースもそんなに古くない言葉、概念ですね。これは妊娠中や産後の鬱々した状態や不安、と捉える人が多いですが、概念としては産後おもに10日以内の母親が涙もろくなったり、軽いうつ病状態になったりすることのことであり産後うつ病とはちょっと異なります。
また、妊娠中に不安な気持ちなども実はマタニティブルースには含まれません。もちろん、妊娠中に不安が強い人のほうがマタニティブルースもひどくなりやすいということはあるかもしれません。
通常マタニティブルースは日にちの経過とともに良くなっていくので病的なものではなく、生理的なものと言えます。
こちらは産後の母親の20〜50%が経験すると言われています。程度に差はありますが、かなりの母親が経験していると言えるでしょう。
私も一人目のときにそういうことがありました。子供を腕に抱いて見つめながら、出産といった双方にとって命がけのものを乗り越えてきたということが事実以上に大きく思えて、すでに終わった出産に対して恐怖や不安を覚え涙したことがありました。
なかなか周りには理解されにくい感情ではありますが、そういう母親がいたら話を聞いてあげて欲しいなと自身の経験から思います。
もちろんこれ自身は病気ではありませんが、それが酷い場合や長引くときには産後うつ病変化していくこともあるので注意が必要です。
まとめ
待ち望んだ妊娠でわが子との対面は本当に幸せな瞬間で何にも変えがたいものです。けれども子育てが大変なのは事実です。
周りの助けを得ても母親しかできないこともあり、特に産後すぐから低月齢の赤ちゃんに対しては母親も心身ともに疲れがちです。
産後うつ病は誰でも発症しうるものであり、それは一般のうつ病でも同じです。いずれの場合も、周りが気づいてあげることや、大変そうだなと思ったら声をかけてあげることがとても大事ですね。
そしてなによりも、「私は母親なのだから!」と頑張りすぎず、大変なときは大変、辛いときは辛い、と周りに訴えることができるそういう環境がとても大事だと自分自身の経験からも強く思います。
あまり一人で抱え込まないように辛い時は誰でもいいので相談してみてください。
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