赤ちゃんのヘルパンギーナの症状と潜伏期間、その対処法とは

ヘルパンギーナは、経口・飛沫感染によるウイルス感染症の1つです。

予防法がなく罹患した場合は、口腔内の痛み、脱水・摂取困難に対する対症療法となります。

以前の記事にも、上記の対症療法に対するケアを書いてきたので、今回は栄養摂取量について加えて書いていきます。

ヘルパンギーナの原因

流行例と弧発例に分けられ、以下に所属ウイルスをまとめます。

流行例

コクサッキーウイルスA群ウイルスの1~6、8

コクサッキーウイル氏B群ウイルの1

エコーウイルスの16、25

弧発例

CAの7、9、16

CBの1~5

乳幼児に多く、夏の発生が多いのが特徴です。潜伏期は2~4日です

ヘルパンギーナの症状

突然39℃以上の発熱で発症し、典型的な症状が始まります。

主症状は、発熱・咽頭痛で、時に頭痛・腹痛・嘔吐が見られます。

また、咽頭の口蓋弓部の口腔粘膜に水泡や潰瘍が生じる事があります。

ヘルパンギーナのケア

赤ちゃんは現状や要望を的確に伝える事は困難な為、泣き方・泣き声・強弱の程度、表情、四肢の動き・身体全体の動かし方、哺乳量又は離乳食の摂取状況・摂取量、活気、倦怠感、皮膚の色・弾力性等、遊ぶ様子・遊び時間等、日常生活の背景を観察する事が必要となってきます。

口腔内の痛みに対して、冷たい物の方が痛みを増強しない効果がありますが、母乳・ミルクの場合、体温やお湯の調整から冷たくする事は不可能です。

また、フォローアップミルクも同様に不可能な為、励ましながら与えます。

一度に満腹になる位、摂取できない場合は時間をおいてから再び栄養摂取を促す事で、脱水予防ができます。

母乳・ミルク又は離乳食以外にも好みのジュースや果物を与えるのも脱水予防と栄養補給の効果があり、体力消耗の回避にも繋がります。

小児科を受診して、痛み止めの薬が処方された場合は、母乳・ミルク又は離乳食前に内服させます。

痛みによって上手く飲めない事がありますが、少量で一度に飲めるように溶く水を少なくさせるのがポイントです。

理想は内服後に母乳・ミルク又は離乳食ですが、状況によっては摂取の合間に内服も構いません。

赤ちゃんの状況から、お母さんが判断され実施されて下さい。

発熱に対しては、悪寒がなければクーリングを実施されて下さい。

栄養の特徴と目安

赤ちゃんの栄養をまとめて書きます。痛みの為、母乳・ミルク又は離乳食の摂取困難で摂取量が低下し、不安になるお母さんが多いと思います。特に低出生体重児で産まれた赤ちゃんの場合は、体重が非常に重要で健診の度に要チェックされるのもあり、シビアに深刻に悩まれているお母さん・家族が多いです。

“赤ちゃん”と言っても、月齢・出生状況、発達段階によって、とても大きな差があり更に個体差がある為、母乳・ミルクと、離乳食に分けて表記します。参考にされると、脱水予防や栄養不足が防止され、与える側のお母さん・家族の不安が軽減されると思います。

母乳・ミルクの推定エネルギー必要量

母乳栄養児 男児 女児
生後0~5ヵ月 600kcal/日 550kcal/日

*個人差はありますが、5ヵ月頃から離乳食が開始となります。

人口(粉ミルク)栄養児 男児 女児
生後0~5ヵ月  650 kcal/日 600 kcal/日
生後6~11ヵ月  700 kcal/日  650 kcal/日

*赤ちゃんの出生状況・身体の状態、病態によって離乳食が7ヵ月頃から開始される事もあります。赤ちゃんの個々の状態によって、進めて下さい。

離乳食の進め方と目安

gは、1回あたりの摂取目安量です。
下記の量は、あくまで目安である為、子どもの成長・発達の状況に応じて、調整して下さい。

  離乳食開始
5~6ヵ月頃 
7~8ヵ月頃 9~11ヵ月頃  離乳の完了
12~18ヵ月頃
食べ方の
目安

様子を見ながら1日1回、
1匙ずつ始める。

母乳・ミルクは
欲しいだけ与える・

1日2回食で食事のリズムをつけていく。
色々な味・舌ざわりを
楽しめるように
食品の種類を増やしていく。

食事のリズムを大切に
1日3回に進めていく。
家族一緒に
楽しい食卓の体験をさせる。

1日3回のリズムを大切にしながら、
生活リズムを整える。
自分で食べる楽しみを
手づかみ食べから始める。

調理形態 滑らかにすり潰した状態 舌でつぶせる固さ  歯茎でつぶせる固さ  歯茎で嚙める硬さ
穀類(g) 潰したお粥から始める。
すり潰した野菜等を試してみる。
慣れてきたら
潰した豆腐・白身魚等を
試してみる。
全粥50~80g  全粥90g~
軟飯80g
軟飯90g~
ご飯80g
野菜・果物
(g)
上記と同じ 20~30 30~40 40~50
魚(g) 上記と同じ 10~15 15 15~20
肉(g) 上記と同じ 10~15 15 15~20
豆腐(g) 上記と同じ 30~40 40 50~55
上記と同じ 卵黄1 全卵1/2 全卵1/2
乳製品(g) 上記と同じ 50~70 80

100

上記の摂取目安には、赤ちゃんの好き嫌い、苦手、アレルギー等、様々な特徴があると思いますので、極端な偏りがない程度にバランスを意識されて与えてみて下さい。

機嫌や空腹状況によっても、以前は食べられなかったのが、食べられたという事もあるので諦めないで食卓に出す事が大切です。

また、離乳食がマンネリ化、進み具合が好ましくない場合は、味付けを変えると食べてくれる時があります。

例えば薄味の醤油をベースにしていたら、少量のマヨネーズやトマトケチャップ等、見た目も味も変えてみると、同じ材料・メニューでも食べてくれる事が多いです。

罹患した時の赤ちゃんの月齢によっては、完治後にも多少、摂取の影響が出てくるかもしれません。

仮に離乳食中に罹患した場合、食事形態が前後する事がありますが、これは異常ではないので安心されて下さい。

母乳・ミルクの赤ちゃんの場合は、症状の回復・軽快と共に哺乳量が増量し、罹患前の活発・元気が戻ってきます。

まとめ

個人的には、扁桃腺摘出手術を受けています。

術後は想像を超えた頬・口唇・喉の痛み(特に喉)で、治療食開始はポカリスエット1本でした。

ストローで1時間もかかり、やっと飲んだのを覚えています。口を開けるだけでも激痛が走り、やっと口角から少量ずつ飲みました。飲み込む痛さも半端じゃない激痛でした。

この体験から、赤ちゃんが可能であれば、短い・細いストローを使ってミルク・フォローミルク、ジュース等を飲まれたら、少しは痛みが違うかもしれません。

小さな身体で、とても辛いですが、飲んで・食べなくては体力消耗し、病態は改善しないので、赤ちゃんにも頑張ってほしいところです。

痛みは苦痛で、時に疲労が増強し、飲食物の摂取・楽しみにも大きく影響が出てきます。

痛みが生じている間は、順調に摂取できないのを見守り、適度に再度、促し栄養・水分の不足を予防する事で二次的な脱水を起こしません。

お母さんはひと手間・二手間と忙しくなりますが、栄養を補い体力をつける事で、症状が回復し治癒するのでひと踏ん張りするところです。

赤ちゃんが1日も早く元気になって、笑い声や遊ぶ姿を早く見られると良いですね。

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